金属のバネ等それぞれのパーツが分かれており、ピンク色の樹脂の部分に埋め込んで、つながっているだけの「入れ歯」です。弱い構造体といえます。 保険治療で用いられるこの樹脂は、成形する時に細かな気泡が入りやすいので、強度も弱く、また変形率が高いことでも知られています。結果的に、「入れ歯」の破折が生じやすくなります。 奥歯には、体重以上の「咬む力」が掛かると言われています。咬んだ時に樹脂の部分がたわむので、バネの掛かる歯を揺らして歯の寿命を短くすることもあります。 「価格が安い」という点はメリットとして挙げられるかもしれませんが、残念ながら最低限の保障という点で、その分原価も低く抑えられるため、「入れ歯」の素材を選択する自由度はありません。 |
コーヌステレスコープ (コーヌスクローネ) |
二重冠タイプの入れ歯 |
リーゲルテレスコープ | レバーが付いた入れ歯 |
レジリエンツテレスコープ | 残っている歯が3本以内の方に適用される入れ歯 |
この「部分入れ歯」は、一般的な保険の「入れ歯」とは全く違うものです。よくみられる歯に掛ける金具(金属のバネ)がありません。 この金具のない「入れ歯」は、茶筒の原理を利用しています。 茶筒は二重構造により高い気密性を持ち、吸いつくように入っていきます。 「入れ歯」にも、この構造体と似たような「二重冠」を作製します。 残っている歯に対し内側の冠を装着し(写真@)、外側の冠は「入れ歯」に埋め込まれます。 体にやさしい金属(ゴールド)を用い、内側の冠に外側の冠を合わせるだけで、「入れ歯」の装着は終了です。審美的にも優れ、「入れ歯」を装着なさっているとは誰も気づきません。 吸着も良く、「入れ歯」が外れるといったお悩みなどもありません。 残っている歯に掛かる負担も最小限です。 |
◎金具はあるが、それぞれのパーツが分離しておらず金属フレームは一体化したもの。 ◎最小限の厚みで十分な強度を備えることができるので、異物感が少ない。 ◎残っている歯に掛かる負担を軽減するよう、維持装置の設計に自由度が利く→目立ちにくい特殊加工の金具も可能。 |
○保険で作った入れ歯と比べて目立ちにくく、初めての入れ歯を装用する不安が軽減。 ○ 非常に薄く透明感のある素材(樹脂)で作られるため、歯茎の色になじみやすい。 ○「ドイツ式入れ歯(テレスコープ)」・「金属床入れ歯」に比べ、治療費が抑えられる。 △ 従来の入れ歯と比べ柔軟性のある素材を使うため、摩耗しやすく緩くなることがある。 △ 残っている歯の本数が少ない・歯の状態が悪い場合は使用できないことがある。 |