人それぞれ育ってきた環境も違えば、生活や経済の基盤も違います。働き方や暮らし方、楽しみ方などの考え方も人それぞれで、その時々に応じて様々な人生の選択をされてきたことでしょう。
ただ、「人生の最後の迎え方」に対する思いだけは、共通しているのではないでしょうか。
誰もが「最後まで自分らしくありたい・・・」と願っているはずです。
内閣府の調査によると、2011年現在の日本の高齢化率(65歳以上の人が総人口に占める割合)は23.3%を超え、「超高齢化社会」となっています。
国立社会保障人口問題研究所が2012年1月に発表した推計値でも、2013年には4人に1人が65歳以上となり、2035年には3人に1人と、その割合は急速に高まっています。
超高齢化社会は確かに、医療や介護、年金など社会保障制度の崩壊を筆頭に、様々な問題を孕んでいます。
ただ、「シニア」という言葉には年長者というだけでなく、「上級者」という意味もあるように、素晴らしい技能や経験を持った先輩方が増えることを尊ぶ社会であり続けたいものです。そのためには、それぞれの方が「できる限り健康であって自立していること」が必要だと考えています。
(*自立とは・・・自己を確立し、自らの考えに基づいて判断し、自身の力で生きること。)
「一人ひとりが最後まで自分自身の人生を設計し、実現していこうとする力」が
自立であるならば、
「他者の自立を尊重し、自立した個人が相互に理解し支え合うこと」が共生です。
「自立」と「共生」の理念が、高齢化社会への解決策の一つになるのではないかと考えています。