「芸能人は歯が命」・・・昔々そんなキャッチコピーがあったこと、皆さん覚えていらっしゃいますか?
「歯の白さ=綺麗・若見え」ということで、今や歯の「ホワイトニング」全盛期。
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最近、ある患者様からこんなご相談を受けました。
「入れ歯の歯の色は、できるだけ黄色くしてもらいたい!」
患者さんは「総入れ歯」。
残存するご自身の歯はありませんので、他の歯との調和を気にすることもなく、
いかようにでも歯の色を選べますが・・・
人工歯の「色見本」を見ながら選ばれた色に、思わず・・・
「こんなに黄色くして、本当にいいのですか?」
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「この、凄く黄色いのがイイ!・・・だって年相応に見られたい。」
「歯が光って見えるような真っ白な歯は、タイルみたいで、それこそ不自然。」
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確かに、確かに・・・芸能人のような真っ白の歯はすごく不自然。お勧めは致しません。
でも、滅多に出ないお色だと、さすがに心配に・・・。
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「もし、自分の歯が残っていたとしたら、きっと黄色くなっていたはず。
かえってここまで黄色いと、周りから入れ歯って気づかれにくいんじゃない?
それに、年齢を重ねるって、全然いやなことじゃないしね。」
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ハッとしました・・・。いつのまにか大勢に流れて画一的になってしまっている自分がいました。
何をもって美しいというのか、人それぞれ。
そして入れ歯に対する想いも、人それぞれ。
きめ細かに患者さんに対応したいという想いから始まった当院も、
保険診療という大きな枠からはみ出した異端児ともいえますよね。
そう言えば・・・
私も小さい頃、「変わってるね!」と言われるのが「ホメ言葉」だと思っていた、ヘンな子でした・・・(;一_一)
(補足:ちなみに、当院では「ホワイトニング」を行っていませんので、あしからず。)