「舌だけに、下にあればいいんでしょ?」
これは、下記の質問に対する患者さんのご回答です。
「何もしないでリラックスされた状態のとき、舌はお口の中のどの位置にありますか?」
「えっ、下じゃないの?」と思われたアナタ、実はこれ、残念なお答えなのです。
私も「ウマイ!さすが〜」と思いましたけれど・・・(´□`;)
簡単に言えば・・・安静時における舌の位置は、上顎の窪みにピタッと収まっているものなのです。
上の前歯の裏に触っているわけでもありません。
*写真:今井一彰先生考案「あいうべ体操カード」より転載
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【舌は筋肉の塊】です。
「下の歯の裏側や真ん中の方にある」と答えられた方は、舌の筋肉が弱まっているかもしれません。
これはご高齢の方に限ったことではなく、お若い方でも【歯ぎしり】や【食いしばり】によって、
お口周りの筋肉が収縮・緊張し、舌が沈下するようになっている方が多いのです。
特にPC・スマホの多用で、うつむき姿勢が多い方は要注意です。
顎の位置が不安定になったり、舌の圧で歯に余計な力を与えて歯並びを悪くしたり、口呼吸になったりと、舌の位置が健康に与える影響は大きいです。
最近の研究では【舌の筋力低下は、全身の筋力低下(サルコペニア)にもつながる】とされています。
*サルコペニアとは?
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/sarcopenia/about.html==============================
予防の一環として、舌の筋力低下には
「おしゃべりする、カラオケで歌う、新聞を声に出して読む」のも良いのだとか、
もちろん「お散歩」も・・・。
お散歩の途中に、思いがけず綺麗な風景に出会えるかもしれませんよ。