2018年04月20日 [診療室より]
患者さんをコントロール?
当院のご予約は、「半日におひとり」です。
ありがたいことに患者さんとお話しできる機会が多く、
人生の先輩である皆様から様々なお話を伺えます。
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先日ご来院になられた患者さんは、厳冬の影響もあってか体調を崩され、
この数カ月医療機関への通院だけでなく短期入院も経験されたとのこと。
その中で抱かれた思いというのが、「同じように扱われる」ことへの違和感だったそうです。
【 同じように扱われる? 】
患者さん曰く・・・
その人の命を左右するような「急性期」に対する治療を必要としている時と、
状態が落ち着き「療養期〜慢性期」に移行している時の、
『 医療者側の態度や口調が一緒だった!』と言われるのです。
確かに危機的状況の場合、リスクを予見し患者さんを管理しなければならない時があります。
しかし、大きな問題が解決したあとでも、
「コントロール(支配)下におこうとする高圧的な感じがイヤなのだ!」と。
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ひとくくりに高齢者といっても、自立度が高い方、そうでない方、人それぞれです。
ですが、今日まで様々な苦難を乗り越えられてきた方々は、問題に直面したとき、
色々な視点から物事を熟慮されることが多いと感じています。
つまり、「自分の在り方」=「自分がどのように生きてきて、今後どのようになっていきたいか」
というビジョンがあるのです。
「自分の在り方」・・・自分の道は自分で決めるという想いにふれ、
一医療人として気づきの多い一日となりました。